レポート

【レポ】旧日本軍の敗戦と、結果が出ない起業家の共通点〜『大本営参謀の情報戦記』/『失敗の本質』

使命給ビジネス 星野紘子です。

今日は最近読んだ本についてです。
読み終わって一言で感想を表すと
”いたたまれない”

旧日本軍がいかに情報に疎く、
また精神論で先の戦争を遂行してきたか。
その結果どれだけの人がなくなり
その無念の思いは如何程か。

情報という切り口で
太平洋戦争を振り返る本に出会いました。

*****

『大本営参謀の情報戦記』
堀栄三
文春文庫
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著者の堀氏、
太平洋戦争中は大本営情報参謀としてあり、
戦後は自衛隊統幕情報室長を務めた
名実ともに情報のプロです。

その堀氏が戦時中の
日本の軍部組織の構造的欠陥に迫る
貴重な話です。

その本を読んで
日本軍の敗戦と結果が出ない起業家は
共通点があると思いました。

具体的な戦術戦闘ばかりに目がいき
大局を見るのが苦手という点です。

—-
思い込みが国を滅ぼす元凶
—-

旧日本陸軍は
兵隊の精神論こそ強さであるとし、
海軍は陸軍よりも合理的であるとはいえ
艦隊同士の砲撃戦こそ肝だという認識。

時代は飛行機の時代で
情報が非常に大きな鍵を握るのにも
かかわらず
大本営の中枢にある人たちの
”思い込み”や価値観が
戦略を作ってしまったと思いました。

その結果、米国の情報を研究するという
視点が大きく欠けており、
太平洋の戦場では
「突然」アメリカの大軍が現れたり
「待ち伏せされて」飛行機が撃墜
後方支援の船は次々に沈められる
悲劇に見舞われます。

鉄量に対しては鉄量でしか
対抗できない合理的な視点が
精神論や過去の栄光を引きずる結果
曇ってしまう。

また、友軍の事実データを正式に把握する
能力が劣っていたために
過大評価、
過大報告、
後に引けなくなっていく様。

第一線で戦う兵たちは本当に
気の毒というほかなく、
いたたまれない気持ちになりました。

—-
戦略の失敗は戦術や戦闘で挽回は不可能
—-

印象に残っている文章として、

(中略)
しょせん戦略の失敗を戦術や戦闘で
ひっくり返す事はできなかったという事である。

この際の戦略とは、
太平洋という戦場の特性を情報の視点から究明し、
もう10年以上も前に
「軍の主兵は航空なり」に転換し
「鉄量には鉄量を持ってする」という
戦略である。

この問題は戦時中の話ではなく
今でも十分の通用する
日本の特性だと思っています。

日本人は個々の具体を
洗練させる事は得意中の得意、
素晴らしい技術を持ち
ため息が出るような精巧な技術を持つ
職人が溢れるほどいる一方で、
全体の大局を見るのが苦手。

これは日本軍の敗戦を
客観的に分析した名著中の名著、
『失敗の本質
なぜ日本人は空気に左右されるのか?
日本軍の組織論的研究』にも
書かれていることで、

戦略を考えるのが苦手というのは
とても納得がいきます。

—-
結果が出ない起業家との共通点
—-

なぜならば
この現象は結果が出ない起業家の
原因と結びつくからです。

具体的なところ、
つまり戦術戦闘は色々と
学び習得する一方で

戦略、大局つまりは
使命の抽象度を上げる行為は
苦手な方が非常に多い。

SNSの投稿の方法、
セミナーの集客方法
インスタの運営方法は
全部戦術戦闘と同じです。

これらを活かすには
戦略、大きな視点、
抽象度を上げた使命が絶対不可欠。

けれどもこの話をしても
抽象度を上げる意味がわからない、
使命をどうブラッシュアップしていいか?
とここで手が止まる人が
とっても多いんですね。

だから、望む結果が出ない人が
多いのだと私は考えます。

具体的に精巧に作り上げるだけでは
不十分です。
それは抽象度の高い使命があって
初めて光を当てることができます。

そうは言っても
戦略を見つめること、
よくわからない…という方は
お話する機会があればと思います。

旧日本軍の敗戦理由は
学ぶところがたくさんあります。
多大な犠牲を払って今の平和があり
たくさんの教訓を命を持って
伝えてくれていると感じた週末でした。

自分事として
受け取りたいと思いました。

最後までお読みいただき
ありがとうございます。

★プロフィール★

時給から使命給へ。

使命給とは、お金を安定して生み出す「しくみ」と自分を管理運営する「こころ」を携えることで、ビジネスを通して貢献し成功する生き方のこと。

より豊かな生き方をする主婦、家庭の女性を増やす活動をしています。現在はお金の朝活をメインにご提案しています。

1978年生まれ。埼玉県在住。3人息子を絶賛育児中。趣味は料理とマイルを貯めての一人旅。緩やかなグルテンフリー生活を楽しんでいます。

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